K-magpie › カササギ診断 › 今日の卦 › 山水蒙

韓国語版 · English

第4卦 山水蒙(蒙・もう)

上卦 ☶ 艮(山) / 下卦 ☵ 坎(水)

méng · 蒙

物事にまだ暗い幼さと、それを啓く教えを表す卦です。教える側も学ぶ側も、正しさを守って誠実に向き合うことが説かれます。

山水蒙は、上卦が艮(☶、山)で性質は「止」、下卦が坎(☵、水)で性質は「陥」です。朱子は蒙を「暗い」こと、物が生まれた初めでまだ明らかでない状態と解きました。山の下に険しさがあり、内は険しく外は止まっている、それが蒙の姿です。そこに剛で中を得た九二が蒙を啓く者として六五と応じるので、教える者と学ぶ者が正しく結ばれれば通じる道がある、とされます。

卦辞

卦全体に掛かる言葉です。変爻がないときに読みます。

蒙、亨。匪我求童蒙、童蒙求我。初筮告、再三瀆、瀆則不告。利貞。

蒙は亨る。我、童蒙に求むるに匪ず。童蒙、我に求む。初筮は告ぐ。再三すれば瀆る。瀆るれば則ち告げず。貞しきに利ろし。

蒙は通る。こちらから幼く暗い者に求めるのではなく、幼く暗い者がこちらに求めるのである。初めの占いには告げる。二度三度と繰り返せば、それは冒瀆である。冒瀆するなら告げない。正しく固く守るのがよい。

朱子は、本文の「我」を九二、「童蒙」を幼く暗い六五と見ます。占う人が明るい側なら、人が求めて来るので、その可否を見て応じればよく、通じるかどうかは相手次第です。暗い側なら、自分から求め、心を一つに集めて問うべきで、通じるかどうかは自分次第です。初めの問いには答えるが、繰り返し問うのは礼を欠く、という本文も、この真剣さの話として読めます。そして明るい者が蒙を養うのも、蒙の者が自らを養うのも、ともに正しさによってこそよい、と朱子はまとめています。

大象

『象伝』が上下二つの卦の象から卦全体を説いた一文です。

山下出泉、蒙。君子以果行育德。

山下に泉出づるは蒙なり。君子以て行いを果たし徳を育(やしな)う。

山の下から泉が湧き出る、それが蒙である。君子はこれにならい、行いを果断にし、徳を育てる。

朱子の注はごく短く、湧き出たばかりの泉は流れ出さずにはおらず、しかも少しずつ進むものだ、とだけ言います。迷わず行うことと、時間をかけて徳を養うことが、生まれたての泉の二つの性質に重ねられていると読めます。

爻辞

一番下の初爻から一番上の上爻まで順に載せました。爻名の九は陽爻、六は陰爻を表します。

初六(しょりく)共有された結果で変わった爻

發蒙、利用刑人、用說桎梏、以往吝。

蒙を発(ひら)く。用て人を刑するに利ろし。用て桎梏(しっこく)を説(と)く。以て往けば吝。

蒙を啓く。人を罰するのがよい。そして手かせ足かせを外してやる。そのまま押し進めば恥じることになる。

陰が卦の一番下にいるのは、蒙が最も深い姿です。その蒙を啓くには、厳しく懲らしめたうえで、ひとまず縛りを解いて様子を見るのがよい、と朱子は説きます。懲らしめをやめずに押し通せば、かえって恥を招く。正すことと許すことの順序が問われる一句です。

九二(きゅうじ)共有された結果で変わった爻

包蒙吉、納婦吉、子克家。

蒙を包む。吉。婦を納(い)る。吉。子、家を克(よ)くす。

蒙昧な者たちを包み容れる。吉。妻を迎え入れる。吉。子が家をよく治める。

九二は剛陽で内卦の主となり、多くの陰をまとめて蒙を啓く任に当たります。治める範囲が広く人の性質もまちまちなので、一律に結果を求めることはできません。剛でありながら過ぎないこの爻には包み容れる力があり、陽が陰を受け入れるので妻を迎える象、下の位で上の事を担うので子が家を治める象になる、と朱子は読みます。

六三(りくさん)共有された結果で変わった爻

勿用取女、見金夫、不有躬、无攸利。

女を取るに用うるなかれ。金夫を見て躬を有(たも)たず。利ろしき攸无し。

妻を娶るのにこれを用いてはならない。金を持つ男を見ると、我が身を保てない。利するところがない。

陰柔で中も正も得ない六三は、金を持つ男を見て身を保てない女の姿だ、と朱子は言います。金夫とは金品を贈って誘いかける者のことで、朱子は魯の秋胡(しゅうこ)の行いのようなものだと付け加えています。この爻の示す相手では利するところがない、という占いです。

六四(りくし)共有された結果で変わった爻

困蒙、吝。

蒙に困(くる)しむ。吝。

蒙の中で行き詰まる。恥じることになる。

六四は九二からも上九(じょうきゅう)からも離れ、正しく応じる相手もいないため、蒙の中に閉じ込められて苦しむ姿になります。そのままでは恥じることになりますが、剛く明るい徳を持つ者を求めて近づけば免れる、と朱子は抜け出す道も添えています。

六五(りくご)共有された結果で変わった爻

童蒙、吉。

童蒙なり。吉。

幼く素直な蒙である。吉。

柔で中を得て尊い位にあり、下の九二と応じています。まだ開かれていない純一な心のまま人の言葉に耳を傾けるので童蒙の象となり、そうであれば吉だ、と朱子は読みます。知らないことを素直に聴けることが、ここでは上に立つ者の美点とされています。

上九(じょうきゅう)共有された結果で変わった爻

擊蒙、不利為寇、利禦寇。

蒙を撃つ。寇を為すに利ろしからず。寇を禦ぐに利ろし。

蒙を打ち据える。自ら害を加える側になるのはよくない。外からの害を防ぐのがよい。

剛が卦の頂にいて、蒙を治めるのに厳しすぎるので「撃つ」象になります。結果を急いで攻めすぎれば、かえって相手を害する側に回る。外からの誘いを防いで相手の純真さを守るためなら、厳しすぎても適切だ、と朱子は言い、人を教える場面に限らず万事そうだと添えています。

この卦を引いたら

今日の卦でこの卦が出たとき、何を読むかは変爻の数で変わります。変爻がなければ卦辞を、一本ならその爻の爻辞を読み、複数なら朱子『易学啓蒙』の規則に従います。

今日の卦を引く →読み方の規則を見る →

原文:『原本周易本義』四庫全書文淵閣本(漢籍リポジトリ KR1a0031 の翻字。校訂・句読:K-magpie)。書き下し文・現代語訳・解説:AI(Claude)が朱子『周易本義』の注をもとに書き、原文・注と照らして直しました。出典と校訂一覧は今日の卦の案内にあります。